
Kalraの怪談
第35章 三十五話🌕️:部屋の中の溺死体
『第三の場面』
誰かが懐中電灯で照らしていてかろうじて階段が見て取れる。どうやら、神社の参道にあたる階段を下から見上げているところのようだ。ビデオには暗闇がザラザラとした質感で写っている。緊張しているのか、撮影者以外の三人もあまり口数が多くない。撮影者以外の3人は懐中電灯をもって思い思いの方を照らしている。
『行きましょうか・・・』
おそらく撮影しているT.Tの声。T.Tが一番しんがりに付け、先頭はS.Iのようだ。真ん中にR.SとT.Yを挟んでいるようだ。
『やっぱ迫力あるなー』『本当、なにか出そう』などと話している。
階段を登りきったとき、『うわ!』と声がする。先頭のS.Iが何かを見つけて叫んだ。
『どうした!』
T.Tが階段を駆け上がる。S.Iが懐中電灯で照らす先には首のない狛犬があった。
『なんだよ・・・』
T.Tの残念そうな声。
それから、4人は社に向かい、社を一周した後、階段を降りる。
特に、変わったことはなかった。
『第四の場面』
映像がものすごく揺れている。は、は、は、という激しい息遣いとともに、
ざっざっざ
ざっざっざという地面を蹴るような音がする。
ビデオカメラを持ったまま走っているようだった。
『あ~!』
時折、喘ぎとも、悲鳴ともつかない声がする。
ビデオを持って走っている人の周りにも数人いる気配がする。
はー、はあ、はあ・・・
映像の大きな揺れがとまり、小刻みなゆれになる。映像は相変わらず暗闇で、どうやら服の一部が写っているようだった。
『なんだよ、あれ。なんで車の中にあんなのがいるんだ?』
『どうするの?』
『めちゃくちゃ走ってきたけど、ここどこだよ』
『ちょ、まて、落ち着こう・・・』
肩で息をしながら、口々にもらす。どうやら、4人とも周囲にいるらしい。
誰かが懐中電灯で照らしていてかろうじて階段が見て取れる。どうやら、神社の参道にあたる階段を下から見上げているところのようだ。ビデオには暗闇がザラザラとした質感で写っている。緊張しているのか、撮影者以外の三人もあまり口数が多くない。撮影者以外の3人は懐中電灯をもって思い思いの方を照らしている。
『行きましょうか・・・』
おそらく撮影しているT.Tの声。T.Tが一番しんがりに付け、先頭はS.Iのようだ。真ん中にR.SとT.Yを挟んでいるようだ。
『やっぱ迫力あるなー』『本当、なにか出そう』などと話している。
階段を登りきったとき、『うわ!』と声がする。先頭のS.Iが何かを見つけて叫んだ。
『どうした!』
T.Tが階段を駆け上がる。S.Iが懐中電灯で照らす先には首のない狛犬があった。
『なんだよ・・・』
T.Tの残念そうな声。
それから、4人は社に向かい、社を一周した後、階段を降りる。
特に、変わったことはなかった。
『第四の場面』
映像がものすごく揺れている。は、は、は、という激しい息遣いとともに、
ざっざっざ
ざっざっざという地面を蹴るような音がする。
ビデオカメラを持ったまま走っているようだった。
『あ~!』
時折、喘ぎとも、悲鳴ともつかない声がする。
ビデオを持って走っている人の周りにも数人いる気配がする。
はー、はあ、はあ・・・
映像の大きな揺れがとまり、小刻みなゆれになる。映像は相変わらず暗闇で、どうやら服の一部が写っているようだった。
『なんだよ、あれ。なんで車の中にあんなのがいるんだ?』
『どうするの?』
『めちゃくちゃ走ってきたけど、ここどこだよ』
『ちょ、まて、落ち着こう・・・』
肩で息をしながら、口々にもらす。どうやら、4人とも周囲にいるらしい。
