
Kalraの怪談
第39章 三十九夜目:ゴーストアプリ
☆☆☆
L子が入学した当初、学校で、妙なアプリが流行った。
『ゴーストアプリ』
スマホの電波受信機能やGPS、高度計などのセンサーを使って周囲の『霊気』を探り、近くにいる幽霊とチャットをすることができる、という、非常に眉唾もののアプリだったが、占いやオカルトが好きな女子高校生の間ではまたたく間に流行った。
そのアプリは一見チャットアプリのような体裁で、こちらが、何か文章を打って送信すると、『周囲に霊がいれば』返事が来る、というものだった。大半の場合は返事は来ないので、多くの人は飽きてすぐにアンインストールしてしまうのだが、L子の友人だったT子は『返事が来た』と言い、皆がやらなくなってからも熱心に続けていた。
T子は真面目でいい子だが、口数が少なく、クラスでもやや浮いている存在だった。クラスの中ではL子が一番T子と仲が良く、その分、T子がアプリにハマっている様子がよくわかった。最初こそ、T子は真面目に校則を守り、学校にスマホを持ってこないでいたが、すぐに学校でも頻繁に見るようになっていった。何度か先生に見つかり、スマホを没収されたりもしており、それは、普段のT子を知るL子からすると違和感があることだった。
L子が入学した当初、学校で、妙なアプリが流行った。
『ゴーストアプリ』
スマホの電波受信機能やGPS、高度計などのセンサーを使って周囲の『霊気』を探り、近くにいる幽霊とチャットをすることができる、という、非常に眉唾もののアプリだったが、占いやオカルトが好きな女子高校生の間ではまたたく間に流行った。
そのアプリは一見チャットアプリのような体裁で、こちらが、何か文章を打って送信すると、『周囲に霊がいれば』返事が来る、というものだった。大半の場合は返事は来ないので、多くの人は飽きてすぐにアンインストールしてしまうのだが、L子の友人だったT子は『返事が来た』と言い、皆がやらなくなってからも熱心に続けていた。
T子は真面目でいい子だが、口数が少なく、クラスでもやや浮いている存在だった。クラスの中ではL子が一番T子と仲が良く、その分、T子がアプリにハマっている様子がよくわかった。最初こそ、T子は真面目に校則を守り、学校にスマホを持ってこないでいたが、すぐに学校でも頻繁に見るようになっていった。何度か先生に見つかり、スマホを没収されたりもしており、それは、普段のT子を知るL子からすると違和感があることだった。
