
Kalraの怪談
第46章 四十六夜目:呼ぶ子
☆☆☆
「これが、私の経験した『呼ぶ子』の話だ。途中、K子自身やK子の母親にも話を聞いているんでな」
いつか、『呼ぶ子』伝承考察の続刊を書くときにはこのエピソードも加えるつもりだとT先生は話した。
長く話を聞いており、日も傾きかけていたので、私は暇乞いをすることとした。
宿泊している宿で食事をし、今日、T先生にあって呼ぶ子の話を聞いたと言うと、民宿の主は「そのR子は自分の母だ」と言った。
へえ、なにか母から聞いていることはないですか?と尋ねてみると、
「あんまり、そのことは話したくないようで、聞いたことがないが、昔、一度だけ、母がK子さんの話をしていたのを覚えている。」
母やS子さんはK子さんをあまり好いていなかったらしい。K子はワガママでどちらかと言うといじめっ子だったというのだ。特にS子は何かに付けて意地悪をされていたらしい。
「そんなことを考えると、呼ぶ子というより、S子がK子に復讐したみたいですよね」
主は冗談めかして言った。
「これが、私の経験した『呼ぶ子』の話だ。途中、K子自身やK子の母親にも話を聞いているんでな」
いつか、『呼ぶ子』伝承考察の続刊を書くときにはこのエピソードも加えるつもりだとT先生は話した。
長く話を聞いており、日も傾きかけていたので、私は暇乞いをすることとした。
宿泊している宿で食事をし、今日、T先生にあって呼ぶ子の話を聞いたと言うと、民宿の主は「そのR子は自分の母だ」と言った。
へえ、なにか母から聞いていることはないですか?と尋ねてみると、
「あんまり、そのことは話したくないようで、聞いたことがないが、昔、一度だけ、母がK子さんの話をしていたのを覚えている。」
母やS子さんはK子さんをあまり好いていなかったらしい。K子はワガママでどちらかと言うといじめっ子だったというのだ。特にS子は何かに付けて意地悪をされていたらしい。
「そんなことを考えると、呼ぶ子というより、S子がK子に復讐したみたいですよね」
主は冗談めかして言った。
