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Kalraの怪談

第46章 四十六夜目:呼ぶ子

☆☆☆
【Kalraの考察】

私はこの話を聞いた時、いくつか疑問に思うことがありました。ここから書くのは私の考察であり、もし、この話を自分独自の解釈で読みたい方は、ここからの文章を読むのを止めていただいたほうがいいかもしれません。

話を戻します。

私が疑問に思ったのは主に3つでした。

1 もし、S子が呼ぶ子になったとしたら、誰が呼ぶ子にしたのか?
2 なぜ呼ぶ子は当時はK子を殺さず、12年以上経ったときに殺したのか?
3 そもそもK子は本当に呼ぶ子に殺されたのか?

1については、もしT先生の書籍の記述を信じるならばS子の母親が呼ぶ子沢でS子を呼んだのでしょう。しかし、T先生の本にもあるように、呼ぶためには『特殊な方法』が必要であり、それは本には記載されていなかったのです。

では、S子の母は一体誰からその方法を教わったのでしょうか?
この答えはおそらくひとつだと思っています。そう、T先生です。T先生は、自分も是非、呼ぶ子を見てみたい、と思っていた。なので、S子の母を唆したのではないでしょうか?

では、2つめです。K子はなぜ12年以上経ってから死ぬことになったのか?もしかしたら、呼ぶ子の力が年とともに強くなる、などということがあるのかもしれませんが、T先生の本にそのような記述はなかったです。もう一つ考えられるのは、殺されるより早く、K子がS川の流域から離れたことで命を永らえた、という仮説です。これはありそうなことに思えました。

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