Kalraの怪談
第5章 五夜目:イヌカガミ
Aは自分の車で帰り、B子、C子、Dは家がそこから近いのでそのまま別れた。
帰り道、DがB子に尋ねた。
「なんであの鏡貰わなかったんだ?てっきり貰うのかと思った」
C子もB子の顔を見る。B子は笑って言った。
「C子がいてよかったよ。
あの話、多分本当。Aはあの鏡を私達に押し付けようとしたんだと思う。C子は本物しか怖がらないからね。」
B子に言わせれば、C子には霊感があり、危険なときにはちゃんと教えてくれるのだという。怖がりのC子と全く性格が違うB子がなぜいつも一緒にいるのか分かった。
C子はB子にとっての「安全弁」だったのだ。そういえば、肝試しドライブ中にAが話した話に対してC子は全く怖がっていなかった。
あのイヌカガミの話だけをC子は怖がっていた。
あれだけが本当のこと、だったのだ。
それからしばらくあと、Aの引越し先の家で火事が起こり、Aの家がだいぶ経済的に苦しくなったと聞いた。
その話を聞いて、オカルト好きのB子は
「多分、金神だから、「火」を近くに置かないと呪いが抑えられないんじゃないかな。陰陽道の思想で、「金」に勝つのは「火」だからね。
話に出てきた娘が土蔵で焼け死んだのも「火」を使って抑えるところまでは分かったからだと思う。
そういえば、話の中で出てきた「火剋金」の札、ついてなかったよね。多分Aが剥がしたんじゃないのかな。それで怖くなって私達に押し付けようとしたってところじゃない?」
「一度火に晒されたことで呪力が弱まって、人が死ぬことはなくなったのだろうけど、十分呪いの力は残っていたんだね。Aの奴ざまあみろだね。私たちに変なもの押し付けようとしたバツだ!」
と。
そんなB子の言葉を、C子は苦笑いしながら聞いていたという、話。
帰り道、DがB子に尋ねた。
「なんであの鏡貰わなかったんだ?てっきり貰うのかと思った」
C子もB子の顔を見る。B子は笑って言った。
「C子がいてよかったよ。
あの話、多分本当。Aはあの鏡を私達に押し付けようとしたんだと思う。C子は本物しか怖がらないからね。」
B子に言わせれば、C子には霊感があり、危険なときにはちゃんと教えてくれるのだという。怖がりのC子と全く性格が違うB子がなぜいつも一緒にいるのか分かった。
C子はB子にとっての「安全弁」だったのだ。そういえば、肝試しドライブ中にAが話した話に対してC子は全く怖がっていなかった。
あのイヌカガミの話だけをC子は怖がっていた。
あれだけが本当のこと、だったのだ。
それからしばらくあと、Aの引越し先の家で火事が起こり、Aの家がだいぶ経済的に苦しくなったと聞いた。
その話を聞いて、オカルト好きのB子は
「多分、金神だから、「火」を近くに置かないと呪いが抑えられないんじゃないかな。陰陽道の思想で、「金」に勝つのは「火」だからね。
話に出てきた娘が土蔵で焼け死んだのも「火」を使って抑えるところまでは分かったからだと思う。
そういえば、話の中で出てきた「火剋金」の札、ついてなかったよね。多分Aが剥がしたんじゃないのかな。それで怖くなって私達に押し付けようとしたってところじゃない?」
「一度火に晒されたことで呪力が弱まって、人が死ぬことはなくなったのだろうけど、十分呪いの力は残っていたんだね。Aの奴ざまあみろだね。私たちに変なもの押し付けようとしたバツだ!」
と。
そんなB子の言葉を、C子は苦笑いしながら聞いていたという、話。