テキストサイズ

Kalraの怪談

第51章 五十一夜目:やどうかい

【やどうかい】

私達姉妹が母を亡くしたのは、姉が10歳、私が7歳のときでした。

私達が住んでいたのは関東北部の地方都市です。
家には、両親、祖母、私達姉妹、それから猫が一匹いました。父親は学校の先生をしており、母親は設計の仕事をしていました。なので、日中、私達の面倒は主に祖母が見てくれていました。

祖母は、私達に色々な話をしてくれました。昔語りが好きで、どこどこの地方には〇〇という伝説があるなど、良く教えてくれました。祖母も昔、学校の国語の先生だったようで、そういった伝説・民話のようなものが好きだったのだと思います。
特に頻繁に話してくれたのは、当然、今、自分たちが住んでいるH市に昔から伝わる民話でした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ