
Kalraの怪談
第56章 五十六夜目:曲がり屋敷
☆☆☆
目が覚めると、私はちゃんと、T子の横で寝ていた。
あれは悪夢だったのだろうか?
起き上がろうとすると、体の節々が痛む。その痛みは、あれが単なる夢ではないことを証明しているかのようだった。
この後、私は、T子の家で朝食をごちそうになり、おいとましたのだが、正直言って、そのあたりのことは覚えていない。
とにかく一刻も早くこの『曲がり屋敷』から出ていきたい、その一心だったのだ。
『1つ目は、夜12時以降、夜が明けるまでは無闇に部屋から外に出ない』
『2つ目は、夜、なにかに声をかけられても声を出してはいけない』
『3つ目は、夜、窓や扉を決して開けてはならない』
あの3つの禁忌は何だったのだろう。そして、あの『ナニか』は一体何だったのだろう。
私は、何をしてしまったのだろう。
この事があってから、私は次第にT子と疎遠になってしまった。そして、T子自身、夏が過ぎ、後期に入ってしばらくした後、大学を辞めてしまった。
T子は私以外の親しい友人に
「授業料が払えなくなった」
ということをこぼしていたようだ。
T子とT子の家があの後どうなったのか知らない。
私があの夜、してしまったことと、無関係であることを祈っている。
目が覚めると、私はちゃんと、T子の横で寝ていた。
あれは悪夢だったのだろうか?
起き上がろうとすると、体の節々が痛む。その痛みは、あれが単なる夢ではないことを証明しているかのようだった。
この後、私は、T子の家で朝食をごちそうになり、おいとましたのだが、正直言って、そのあたりのことは覚えていない。
とにかく一刻も早くこの『曲がり屋敷』から出ていきたい、その一心だったのだ。
『1つ目は、夜12時以降、夜が明けるまでは無闇に部屋から外に出ない』
『2つ目は、夜、なにかに声をかけられても声を出してはいけない』
『3つ目は、夜、窓や扉を決して開けてはならない』
あの3つの禁忌は何だったのだろう。そして、あの『ナニか』は一体何だったのだろう。
私は、何をしてしまったのだろう。
この事があってから、私は次第にT子と疎遠になってしまった。そして、T子自身、夏が過ぎ、後期に入ってしばらくした後、大学を辞めてしまった。
T子は私以外の親しい友人に
「授業料が払えなくなった」
ということをこぼしていたようだ。
T子とT子の家があの後どうなったのか知らない。
私があの夜、してしまったことと、無関係であることを祈っている。
