
Kalraの怪談
第15章 十五夜目🌕️:つたえてさん
・・・本当に、こいつはミキだろうか。
『つたえてさん』
知り合いに紛れる声の怪異・・・?
俺は一旦スマホを耳から離して、画面に映る相手の名を確認してしまった。
『倉科 ミキ』
確かにミキの名だった。
「・・・って、考えたら怖くない?
ねえ、ねえ・・・どうしたの?」
突然、ミキの声音はいつも通りに戻った。
その時、俺はミキにからかわれたことに気づいた。
「お、面白い話だね」
かろうじてこれだけ言うのが精一杯だった。
「でしょ?
午前2時にするにはピッタリの都市伝説かなと思って」
ミキは屈託なく笑う。
俺は脱力した。
「じゃあ、もうひとつ、ついでに、
・・・ねえ、伝えて・・・」
ミキの声音が落ちる。
しんと、受話器の向こうが静まり返る。
「なんで逃げたの?私を置いて・・・」
『つたえてさん』
知り合いに紛れる声の怪異・・・?
俺は一旦スマホを耳から離して、画面に映る相手の名を確認してしまった。
『倉科 ミキ』
確かにミキの名だった。
「・・・って、考えたら怖くない?
ねえ、ねえ・・・どうしたの?」
突然、ミキの声音はいつも通りに戻った。
その時、俺はミキにからかわれたことに気づいた。
「お、面白い話だね」
かろうじてこれだけ言うのが精一杯だった。
「でしょ?
午前2時にするにはピッタリの都市伝説かなと思って」
ミキは屈託なく笑う。
俺は脱力した。
「じゃあ、もうひとつ、ついでに、
・・・ねえ、伝えて・・・」
ミキの声音が落ちる。
しんと、受話器の向こうが静まり返る。
「なんで逃げたの?私を置いて・・・」
