Kalraの怪談
第2章 二夜目:七不思議巡り
「4つ目は屋上」
屋上から飛び降りた生徒がいるが、自分が死んだことに気が付かず、
未だに屋上に佇んでいるというもの
それを目にした子は気が狂って飛び降り自殺をしてしまうというおまけもついている
僕らはこわごわ屋上を覗いた。
右側も左側も何もいない。
外に出ると、ひんやりとした空気が体に当たってちょっと気持ちがいい。
ぐるりと一周したが、特に異常はなかった。
「異常なし!」
あいつはふざけて言う。
「5つ目は体育館だったっけ?」
そう、5つ目は体育館。
体育館の大きな鏡を夜8時以降に背中越しに見ると、
自分の肩の上に幽霊が視える。
視えるとそのまま首を掴まれて絞め殺される、というもの。
時間はちょうど八時を過ぎていた。
人っ子一人いない体育館は静まり返って不気味だった
体育館の大きな窓から月光が指してくるので多少の目は効いた。
普段はダンスなどの練習に使う大きな鏡に僕らは背中を向けて立った。
「せえの、で振り向こうぜ」
あいつは言う。
僕らは「せえの!」
と声をかけた。
僕だけが振り返り、あいつは振り返らなかった。
ぎょっとしたが、結局鏡には振り返った自分の姿しか写っていなかった。
あいつはケタケタ声を上げて笑う。
「お前もやれよ」
僕はムッとして言った。
「いや、いいよ。だって、お化け視えなかっただろう?」
あいつは次にいこう、と笑いながら言った。
「6つ目はプールだね」
真夜中のプールでバシャバシャ音がしているので見に行くと誰もいない
不思議に思ってプールを見に行き、覗き込むと暗い水の中に引きずり込まれる
と、いう話。
「この話オカシイよな」
あいつは言う。
「引きずり込まれて死んだのに、なんで「バシャバシャ音がして」とか
そういう話が伝わるんだよ」
「それは、もう一人生き残ったやつがいるんじゃないの?」
「いや、他の話はそうでも、これは違う。近づいたらみんな引きずり込まれるんだから、
どうやってこの話が伝わるのかっていうの」
変なことにこだわるやつだな。怪談なんてそんなもんだろう。
大体、昔からこいつは…
屋上から飛び降りた生徒がいるが、自分が死んだことに気が付かず、
未だに屋上に佇んでいるというもの
それを目にした子は気が狂って飛び降り自殺をしてしまうというおまけもついている
僕らはこわごわ屋上を覗いた。
右側も左側も何もいない。
外に出ると、ひんやりとした空気が体に当たってちょっと気持ちがいい。
ぐるりと一周したが、特に異常はなかった。
「異常なし!」
あいつはふざけて言う。
「5つ目は体育館だったっけ?」
そう、5つ目は体育館。
体育館の大きな鏡を夜8時以降に背中越しに見ると、
自分の肩の上に幽霊が視える。
視えるとそのまま首を掴まれて絞め殺される、というもの。
時間はちょうど八時を過ぎていた。
人っ子一人いない体育館は静まり返って不気味だった
体育館の大きな窓から月光が指してくるので多少の目は効いた。
普段はダンスなどの練習に使う大きな鏡に僕らは背中を向けて立った。
「せえの、で振り向こうぜ」
あいつは言う。
僕らは「せえの!」
と声をかけた。
僕だけが振り返り、あいつは振り返らなかった。
ぎょっとしたが、結局鏡には振り返った自分の姿しか写っていなかった。
あいつはケタケタ声を上げて笑う。
「お前もやれよ」
僕はムッとして言った。
「いや、いいよ。だって、お化け視えなかっただろう?」
あいつは次にいこう、と笑いながら言った。
「6つ目はプールだね」
真夜中のプールでバシャバシャ音がしているので見に行くと誰もいない
不思議に思ってプールを見に行き、覗き込むと暗い水の中に引きずり込まれる
と、いう話。
「この話オカシイよな」
あいつは言う。
「引きずり込まれて死んだのに、なんで「バシャバシャ音がして」とか
そういう話が伝わるんだよ」
「それは、もう一人生き残ったやつがいるんじゃないの?」
「いや、他の話はそうでも、これは違う。近づいたらみんな引きずり込まれるんだから、
どうやってこの話が伝わるのかっていうの」
変なことにこだわるやつだな。怪談なんてそんなもんだろう。
大体、昔からこいつは…