秒速5センチメートル 桜の木の下で
第1章 はじまり
空が青い雲が個人で主張しあっているように鮮明でなんだか吸い込まれそうだ
澪の席は窓際の後ろから二番目だ
運動場の真ん中にたっている桜の木がよく見えるし風が心地いいという理由で澪はこの席を気に入っている
「もうすぐ卒業か…」
この席とおさらばするのは名残惜しいそんなことを考えているとチャイムがなった
ガラガラガラー
「席につけよ もう授業はじまるぞ!」
そう言いながら先生が黒板の前に立つ
いつもならここで授業用のテキストを配るのだがなぜか今日はちがかった
「新しい友達がくることになった。みんな仲良くしてやってくれな 由良ー入ってきなさい!」
転校生かこんな時期にめずらしいな
教室がざわつきだす
まぁそりゃそうだ中学生のほとんどは好奇心大勢で新しい物には敏感だ
ガラガラガラー