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HEAVEN~時を超えて~

第3章 錯乱

ギシ…


彼は再びあたしの上に跨る


『さて、と…』



カチン…


その片手には…いつかぶりに見る折り畳みナイフ




『っ・・・ひっ……』


殺される…やっぱり…殺されるんだ…もうダメだ




ザクッ・・・ビリリリリっ…




『アァ…っ…』



刺された…、…


と、咄嗟に
思い切り目を閉じた瞬間

切り裂かれたのは、あたしの着ている白のワンピース



『こんなもの着せてたから…

マコトが変な熱に侵されて…悪さなんかするんだ』



ザクッ…ビリビリ…ザクッ


作業みたいに淡々と果物の皮でも剥くみたいに
衣服と下着を切り取られていた



『うっ…ぅぁぁぁん…っ…』




『クスクス・・・あーあーあ…マコト

赤ちゃんみたいに泣いて・・・可愛い』




『うっ…うっ…ぇぅ…ぁあぁぁん…っ』




『マコト…泣いても今日はここから出してあげないよ

ふふふっ…外見たからわかると思うけど…

誰もいないし、誰も来ないから

好きなだけ泣いてて良いよ・・・

ここでたっぷり反省するんだ、いいね?』





『っぅ…ま、、まって…行かないで…』



『クスクス・・・森の中で出会えるお友達は

運が良くて精々、クマさんやイノシシさんかな?

あまり無茶をするんじゃないよ』



出口に向かうその姿と
地下室の扉が閉められようとする光景に


『まって…!…やめて…ひとりにしないで…っ』


あたしはめちゃくちゃな言葉を発してた


パチ…


最後の照明が落とされて真っ暗闇に包まれる




『ぃやぁぁぁぁっ…』

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