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HEAVEN~時を超えて~

第4章 心覗き合い

『マコト・・・』


『っ・・・はやく・・』




青ざめているのか、耳まで赤くなるほど赤面しているのか

忙しくその心情が揺れ動く真に

僕は彼女の脱ぎ捨てたガウンを手にとって前から羽織らせる




『ふふ・・・マコト

僕とセックスしたら〃ひとつになる〃って

そう思っているの・・・?

そっか・・・それは、、そっか

うん…物体理論としては異論はないね』



『〜〜〜っ・・・』




『そうしたら僕が君を解放するって?』




『・・・』



彼女は発狂したのでも何かがハズレたのでもない


その瞳の奥には羞恥があり、恐れがあり
理不尽と…それから、と
沢山の感情が彼女を行動させているのだから



『だからってねマコト・・・

女の子がこんな事するんじゃないの

自分を大切にしなきゃダメだよ』



羞恥に…或いは恐怖に
震え続けている彼女の脚を
僕はそっと閉じさせた




『っ…・・・ちがうの?ちがわないの…っ』





『そんな浅いものだとは思っていないよ』





『だったらどうすれば良いの…っ

ぉ…おかしくだってなるよ・・・もういやだっ…』




『うん、うん・・・ごめんね。

マコト…もしかして、さ

それを気にして…熱だしたり

あんな無茶をしたりしたの?』




『っ・・・』



まさか、と思っても
僕には思いも寄らない事すぎて




『ふふっ・・・あ、笑っちゃいけないね。ごめん』




『〜〜〜っ…』


真は涙を拭って顔を隠しながら体を反らし始めた



ああ、本当に…彼女は…彼女なんだよ



ぎゅ…


純粋に揺れる人間らしい感情と健気で脆いその姿が
あまりに愛しくて

僕はつい、背を向けた彼女を抱きしめていた



『マコト…僕に無理矢理犯されなきゃ

ここから出られないと思って

毎日悩んで…落ち着けずにいたの?』




『〜〜〜っ・・・』


身を捩りながらも、その体の震えは
大きな心配事から解放されたように筋肉が緩み
逆に震え出しているようだった

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