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『あんな男のために…君が傷つくことも』



『っ…はなして…お願い』



『まして、自分の命を粗末にするなんて
絶対に間違えてることだよマコト…』




『〜…』




『マコトはここに…たったひとりしかいない

たったひとつしかない

大事な、大事な命なんだからね』



『…』



『マコトの命は・・・マコト一人のものじゃない』



『・・・。…』



『それを奪おうとする者は誰であっても
例えどんな理由であっても・・・許さない

二度と…許さない・・・どんな手を使ってでも

この命に代えても・・・必ず…』





『ぇ・・・』



マコトの黒目に一筋光が戻り
少し正気を取り戻して見えた



『・・・。

・・・・・。

わかったら・・・来るんだマコト』



彼女が放心状態になった
その一瞬の隙を逃さぬように

真の体を起こして引きずるように歩かせて
さっさと場を後にする