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ふたりは似てる

第2章 真夏の始まり

今日は疲れた。。。。
でも夕食に祖父の家に招かれてるので行かないと。。。。
食欲ないし、まだ躰は気怠い
真希はどうか何事もなく終わりますように。。。と祈るように思った

真希はホテルのロビーのパン屋に向かう
ここのアップルパイ、美味しかったんだよね
上京する前、祖父の家にいた時、叔父がたまに買ってきてくれてた思い出がある
ホールと別に2ピースを包んでもらった

夕方なのに地下鉄は空いていた
大都市とはいえ、ラッシュ時刻以外は混雑もしれている
東京より住むには良いところかもしれない。。。

ー真希ちゃん、おばさんとこだっていいよ
田舎やけど元気バスに乗ったら30分でショッピング行けるんよー

静岡の叔母さん、元気かなあ。。。。



祖父の家に着く
"Hiroya&Misa Takino"
あれ。。。
ヒロヤ&ミサ????
お祖父ちゃん。。?

ーおーい、真希ぃ〜
玄関横の窓から祖父の滝野健吾が手を振る

ーあ、お祖父ちゃん、来たよー

ーおかえり真希
おうい、ここから入るかー?

ーおじいちゃん。。。もう私子供じゃないからちゃんと玄関から入るよ

ーおーおー、入って来い

真希が玄関を空けると、家政婦の浅井真理子が笑顔でたっていた

ー真希ちゃん〜おかえりなさい〜

ーただいまー、真理子さん元気だったあ

真希を元気ですよおと言いながら真理子がぎゅうーっと抱きしめる

ー真希ちゃん、真希ちゃん、会いたかったわー

ー痛いよぉ、あー、ケーキ潰れちゃうよぉ
ねえ、これ冷蔵庫入れてね、こっちは真理子さんの分だから持って帰ってね

ーわあ、嬉しぃ。ありがとうね

真理子に荷物を渡すと真希は健吾の部屋に入った

ーお祖父ちゃん、久しぶり

ー真希、元気だったか

ーうん
元気だよ

ー何年も帰ってこないんで、心配だったぞ
ほれ、顔よく見せてくれ

お祖父ちゃん、っと言いながら真希は健吾の横に座った。

ー爺のいちばん自慢の孫はまた一層美人になったなあ!
部屋が明るくなったぞ

ーもう〜冗談ばっかり

子供のように頭を撫でられ真希は健吾の肩にもたれかかる

ーごめんね、ずっと帰らなくて

ー忙しいんだろう、仕事じゃ仕方ない
わかっとるわかっとる
真希が元気ならそれでいい

ーでも、これから秋までこっちにいるんだ
だからその間はいっぱいお祖父ちゃんに会いに来るね





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