創造の双子。
第4章 海斗(かいと)
「西華っ…!?」
聞き慣れた声だった。
「海斗…っ!?」
パジャマ姿の西華はゆっくりと体を起こす。
海斗ー同じクラスメイトで付き合ってから5年が経つ、西華の大好きな人だ。
慧が死んだときも、立ち直るまでそばにいてくれた。
「ごめん…! 鍵閉まってなかったし、よんでも出て来なかったから…」
「学校は…!?」
「西華が心配で…」
きゅうんと胸が高鳴る。
本当に優しい…大好き…
西華はまたベッドに戻って、布団を手で持ち上げる。
「海斗…添い寝…うんん、ぎゅーってして?」
「あ…ああ。」
そう言って彼は布団に入って力強く西華を抱き締めてきた。
「西華…好きだよ…」
「私も大好きだよっ…///」
そういえば、海斗の体が妙に熱く、少し濡れている。
「海斗…もしかして走ってきてくれたの?」
「! ばっ…ちげーよ! 体育の後だったから…!!」
「海斗の嘘つき~! 今日は体育無いはずだよっ?」
「あったの!!」
少し照れている海斗。
…かっこいい。
こうしているうちに、だんだん落ち着いてきた。