創造の双子。
第8章 切なる気持ち
ちょっと会話をしたところで、邪魔が入る。
「おはよ~! 西華、朝早いねっ?」
ー…詩穂だ…
羽華は、ちょっと詩穂が苦手。
美人だし、お嬢様だから何を話していいのかわからないからだ。
「あれ…? 羽華ちゃんだ♪
西華と話してるなんて珍しいね? 私も羽華ちゃんとはなしたいなっ!」
満面の笑みで、輪に入ってくる。
(~…! やだ… 入ってこないでよっ…)
でも、元はといえば詩穂は西華の大親友!
3ヶ月やそこらで仲良くなった私とは、好き の度合いが違いすぎる。
「いや~羽華ちゃんって、本当かわいぃーっ! 」
と、言ってハグされる。
西華とはまた違った、花の匂い。
「………」
何にも言えない…///
これが、詩穂の異性からもモテる理由なのか…
と、詩穂に対する憎しみが消え失せた。
「やだ~! あたしにも、ハグしてよっ!」
西華が席から身を乗り出して言う。
詩穂は羽華から、手を離してくるっと向きを変えてから西華をギュッと抱きしめた。
「ふふ… 西華ってば甘えん坊♪」
羽華はその二人の美しさに見とれていた。
(私もいつか…あんな風に抱きしめてキスして、西華ちゃんに攻められてみたい…)
羽華は顔そのままそっくりMっ気がはいっていた。