創造の双子。
第14章 お泊まり *二日目*
手に付けていたゴムと持ってきたクシを使って、器用に結ぶんでから 逆毛を立ててボリュームを出して整える。
「ん~ なんか幼く見えるなぁ… そだ! セーラー服きていい!? 」
鏡を見ながら言う。
「どーぞどーぞw」
「ぢゃ、着てくる!」
「いってら…」
はぁ…
西華はこの頃、昔の話とかをすると 急に黙り込んで悲しい顔をする。
中学生に入ってからぐらいかな…?
付き合ってから2年。
悩んでるなら西華の力になりたい。
あんな悲しい顔させたくない。
そういえば…
中学生に入る前の、春休み。
西華は高熱を出して倒れたことがあった。
それから、中学1年の2学期末まで顔を見せなかったんだー…。
心配で心配で、何度も西華の親に“会わせて”って頼んだけど、一回も会わせてくれなかった。
それからだ。
西華は、好きだと言っても。
強く抱きしめても。
笑わなくなったんだ。