中毒の処方箋 〜淫らな輪舞曲〜
第10章 飽食の時。瑠花(3)
瑞希の告白は、瑠花の心にも深い衝撃を与えていた。瑠花は、今まで知らなかった親友の心の傷を知り、言葉を失っていた。
瑠花は瑞希を嫌ってはいない。むしろ、瑠花の方こそ瑞希のことを「純粋な人」という好意の目で見ている。でも、今日、初めて「瑞希は、私とは違う場所で先生を見ている」と感じていた。
*******
瑞希の告白が終わったあと、部屋の空気は重い沈黙に包まれていた。
夜明け前の暗闇の中、カーテンの隙間からわずかに差し込む街灯の光だけが、三人の姿をぼんやりと照らしている。ベッドの上で、私は上半身を起こしたまま、二人の女を見ていた。瑞希はまだ涙を拭おうともせず、私の下腹部に顔を埋めている。その細い肩が小さく震えていた。
瑠花は少し離れた位置でこちらに背中を向けて眠っている。彼女の細い肩だけが静かに上下している。
「……瑞希」
瑠花が突然、口を開いた。その声は静かで掠れていた。
「そんなの、ずるいよ……先生は、私の……」
言葉の途中で、瑠花は急に身を乗り出した。瑞希の肩を押しのけるようにして、私の唇にすがりついてくる。
熱い吐息と、柔らかく甘い唇。瑠花のキスは、いつもより強く、歯が当たるほどに私の唇を啄ばみ、舌を絡めてくる。まるで「先生は私のものよ」と主張するかのようなキスだった。
瑞希は押しのけられた拍子に、小さく息を呑んだ。それでも彼女は私から離れようとせず、私の腕にすがりついたまま、瑠花の後ろ姿を見つめていた。
「瑠花……」
瑞希の声は、掠れていた。
「私、ずるいかもしれない。でも……もう、隠せなかったの」
瑠花は私から唇を離し、瑞希の方を振り返った。目は潤んでいて、でもどこか鋭い光を宿していた。
「隠さなくていいよ。ただ……私だって、先生を好きだもの。瑞希がそうなのと一緒。私も……先生のことが、好きなの」
二人の視線が交錯する。そこには憎しみの気持ちはない。むしろ、互いの存在を認め合いながらも、譲れないものを抱え合ったという、複雑で危うい心情だった。
瑠花は瑞希を嫌ってはいない。むしろ、瑠花の方こそ瑞希のことを「純粋な人」という好意の目で見ている。でも、今日、初めて「瑞希は、私とは違う場所で先生を見ている」と感じていた。
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瑞希の告白が終わったあと、部屋の空気は重い沈黙に包まれていた。
夜明け前の暗闇の中、カーテンの隙間からわずかに差し込む街灯の光だけが、三人の姿をぼんやりと照らしている。ベッドの上で、私は上半身を起こしたまま、二人の女を見ていた。瑞希はまだ涙を拭おうともせず、私の下腹部に顔を埋めている。その細い肩が小さく震えていた。
瑠花は少し離れた位置でこちらに背中を向けて眠っている。彼女の細い肩だけが静かに上下している。
「……瑞希」
瑠花が突然、口を開いた。その声は静かで掠れていた。
「そんなの、ずるいよ……先生は、私の……」
言葉の途中で、瑠花は急に身を乗り出した。瑞希の肩を押しのけるようにして、私の唇にすがりついてくる。
熱い吐息と、柔らかく甘い唇。瑠花のキスは、いつもより強く、歯が当たるほどに私の唇を啄ばみ、舌を絡めてくる。まるで「先生は私のものよ」と主張するかのようなキスだった。
瑞希は押しのけられた拍子に、小さく息を呑んだ。それでも彼女は私から離れようとせず、私の腕にすがりついたまま、瑠花の後ろ姿を見つめていた。
「瑠花……」
瑞希の声は、掠れていた。
「私、ずるいかもしれない。でも……もう、隠せなかったの」
瑠花は私から唇を離し、瑞希の方を振り返った。目は潤んでいて、でもどこか鋭い光を宿していた。
「隠さなくていいよ。ただ……私だって、先生を好きだもの。瑞希がそうなのと一緒。私も……先生のことが、好きなの」
二人の視線が交錯する。そこには憎しみの気持ちはない。むしろ、互いの存在を認め合いながらも、譲れないものを抱え合ったという、複雑で危うい心情だった。
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