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君の体温は義務だった

第2章 通知

高瀬部長は何も言わず、じっと俺の目を見つめている。

怒られるかと思った。
けれど――

「どのくらい欲しいですか?」
「……17日まで。今ある指標だけじゃなくて、他の変化も含めて全体を見直したいです。」

少しの間思案してから、高瀬部長は小さく頷いた。

「分かりました。」
「ありがとうございます。」
「ただし。」

高瀬部長は手にしていたタブレットを軽く持ち上げた。

「それだけのものを出してもらうことになりますよ」
「分かってます。」
「期待していますからね。」

そう言って、高瀬部長は自分のデスクへ戻っていった。

俺はディスプレイに視線を戻す。

17日まで。

期限を延ばしたところで、何か新しい突破口が見つかる保証なんてどこにもない。

それでも。
今週中に体裁だけの答えを無理やり出すよりは、ずっといい。

もう一度、誤判定事例のデータログを開く。

睡眠。
心拍。
活動量。
会話頻度。

画面いっぱいに無機質に並ぶ数字を眺めながら、ふと思う。

――これ以外に、一体何があるって言うんだ。

今の俺には、その答えが全く分からなかった。

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