あの2人って、仲いい思春期だね。
第1章 ピザって10回言ってみな。
「俺さ…お前のこと好きだったんだけどさっ!」
今、嫌いになったぜ。と、言い終わる前に、ミユの真っ赤な顔が目に入る。
ドキッとした誠は思わず、
「嘘だよっ!お前はすぐに騙されてやんの」
と、自分の長年秘めていた想いを、おふざけに変えてしまった。
「なんだぁ…ビックリしたっ!」
ミユは、サラッとそう言って、広辞苑ほどの大きさのその書籍を拾い上げる。
チラッと、ミユのスパッツが誠の視界の中心に入る。
慌てて自らの起きかけたムスコと、下心のある目を反らす。
「…高1にもなって、イチゴ柄か。」
そんなお子ちゃまなスパッツにも欲情してしまう自分が、より情けなくなる誠だった。
「帰ろっか、まこちゃん!」
「ん?あぁ…。」
すでに図書室から出ようとしている幼なじみを、誠は慌てて追いかける。
言うまでもなく、誠のペニスは半立ちのままであった。