あの2人って、仲いい思春期だね。
第1章 ピザって10回言ってみな。
帰り道、二人はピョコピョコと影踏みしながら帰る。
本があまりに重すぎるので、今は誠が肩に半ば担いでいる。
「まこちゃんっ!」
ちょっとだけ息を切らしているミユを見て、誠は少々呆れた。
「息が切れるほど、飛んでんなよ…。」
俺達、もう歳なんだから。と言おうとして、誠は口をつぐんだ。
ミユに、じじくさいとバカにされると思ったからだ。
「今日、ウチ来る?」
ミユの家に誠が最後にお邪魔したのは、二人が小学校4年生のときだった。
「…行く!」
幼いときからのユイへの想いで、誠は押し潰されそうになりながらも、誠は電柱のノッポな影を踏んだ。