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トラブルマーチ

第8章 別の顔

「…心配?…何の?!」


「昼間、うなされてたっぽいし、今だってさみしそうに言うから、帰って1人にしても大丈夫かなって!!」


私が怒って言うと、首が締まるくらい強く抱きしめて来て耳元で笑って言った。


「じぁ一緒にいてくれるの?」


「…いや、帰るけど。」


「もう少し一緒にって言ったら居てくれる?」



甘える声はやっぱりどこかさみしそうだ。
ここだって、谷原の生活感は多少あるものの、家族の気配は丸で無いし、ここに1人で住んでるのかなって…。


谷原の事、何も知らなすぎるんだよ。

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