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トラブルマーチ

第8章 別の顔

結局数時間、里香はぱっちり目を開けたまま横になっていただけ。


腰に絡まる腕と、背中にピッタリ張り付く身体から谷原の高い体温を感じる事に。



「暑いし痛い。」



そして突然携帯がなった。
谷原の…?!

手に取れば『岸』と書かれていて、横で眠る谷原を揺すって起こす。



「谷…岸さん。岸さんから電話!!」


「…ん、もしもし。」


耳にあてがってむにゃむにゃいいながら出る谷原は、無防備で笑ってしまいそうになる。

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