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トラブルマーチ

第8章 別の顔

またそこからか?


顔が引きつる里香はごまかす様に笑うと、谷原はこう続けた。



「帰ったら…里香は俺から離れたら、また昨日みたいに俺を拒絶するんだろ?」



何でそう決めつけるんだろう。

確かに、飽きるまで付き合おうって思ってるけど、そんなに態度に出てる?


それとも、感じ取りやすいの?


里香は不安になりつつも、悟られるわけにはいかなくて、谷原の手に手を重ねた。


「書いたじゃん。婚姻届。」

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