トラブルマーチ
第2章 振った男
谷原の顔は見えないけど、声のトーンで判る。
『身の危険』
なんとか逃げようと、震える手足を動かし後ろへと後退りをするが、携帯の光も同じ速度で近づいてくる。
すぐにダンボールに当たり、行き場を失うと、谷原は私の目の前に座り込みフーッと息を吹きかけてきた。
『こんなに近くにいる』
そんな主張に身体が固まった。
床についた手に触れたと思ったら、ゆっくりと谷原の手が上へ上がってくると、その動きの気持ち悪さに全身痛いくらいに鳥肌が立った。
「里香ちゃん、キス…しようか。」
『身の危険』
なんとか逃げようと、震える手足を動かし後ろへと後退りをするが、携帯の光も同じ速度で近づいてくる。
すぐにダンボールに当たり、行き場を失うと、谷原は私の目の前に座り込みフーッと息を吹きかけてきた。
『こんなに近くにいる』
そんな主張に身体が固まった。
床についた手に触れたと思ったら、ゆっくりと谷原の手が上へ上がってくると、その動きの気持ち悪さに全身痛いくらいに鳥肌が立った。
「里香ちゃん、キス…しようか。」