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トラブルマーチ

第2章 振った男

私の唇に親指を押し付けた谷原は、そう言って私の唇を舐め貪った。


「んんんんん!!」


口を強く締めて顔を振り、両手で谷原の身体を押した。私のできる抵抗なんてそんなもので、早くここから出ないとと必死だった。


私が押し飛ばした谷原は、後ろに倒れながらも携帯は持っていて、光を翳して私の位置を確認していた。


このチャンスしかない私は、谷原の向こうにしかないドアに急いだ。が、スカートと脚を掴まれ、谷原の上に倒れたこんだ。



「や…離して!!」


「逃がすか!!」

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