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里香自身が平常心を保とうと、今朝もいつも通りに振舞っていたのは、決して平気だったからでは無い。


何があったかなんて、家族に知られたくなかったから。


もちろん、相手が谷原だなんて知られても、やっぱり泣き寝入りしか出来ないんだから。



『知らない人の方がマシだったかも』
でも、犯人に怯える生活もやっぱりやだし、わかってた方がいいかな。

どっちもいいものじゃない。

こんな事が起こるから…起こした谷原が悪い。



…男が悪い！！



里香はお風呂に入ると、無意識に肌が赤くなる程、皮が剥けるほど強い力で身体を洗っていた。