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トラブルマーチ

第9章 親バレ

窓に写る谷原も外を見ていて後ろ姿しか見えないけど、言い方からして本当に嫌いらしい。


期待されて育てばそんなものだろう。



「じゃ、頑張ろうね。周りの目を欺いてやろうね!」



振り返ってそう言うと、谷原も振り向いて…

少し驚いた表情をしていたけど、頷いて笑った。



「岸、学校に向かって?」



谷原の言葉に一安心した私だったが、校門に横付けされた黒塗りの高級車から2人で降りれば、周りが騒ぐのも無理はない。

心の中で思いっきりため息を吐き、項垂れてしまう。

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