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トラブルマーチ

第2章 振った男

「里香ちゃん…好きなんだよ。」


跨ったまま言われても、不快にしか思えない。



「降りて!!苦しい!!」



そう言ってもがいた。
砂が肌をこすりヒリヒリと痛み出す。それでも抵抗せずにはいられなかった。このまま谷原の下にいては、何をされるか分からないからだ。


「疲れるから抵抗すんな。」


「いぃっ!!」



谷原に髪を鷲掴みにされ引っ張り上げられると、私は痛みで顔を歪ませた。身は反り返り、谷原の頬が頬に触れた。

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