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《Eternal bells…… 》

第15章 三角の…

栄太達は攘夷と言っても、最終的目的は討幕。新しく政府を作る事、、、


放っておいても必然的にそうなるけど…
来年起きる、池田屋事変で栄太達が亡くなる事、禁門の変で玄瑞さん達が亡くなる事、それだけは嫌……
歴史を変えるのはいけない事だとしても、私の覚悟は決まっていた。


(絶対に私が事変を止める…どんな事をしても…)


「今は会津と薩摩が同盟を結んでるけど、いずれ薩摩は西郷隆盛さんを中心に少しずつ変わります。長州と薩摩は同盟を結ぶんです。龍馬さんと中岡さんという方が仲介してくれます。

来年、長州は異国と戦をするはず。俊輔さんと聞多さんが帰国して、藩に攘夷の中止を説得するんです。でも、藩はまだ攘夷を辞めない……
攘夷では新しい国は創れない…」


黙って聞いていた栄太が口を開く。

「薩摩と同盟?!本当にそんな事があり得るんか……?」

「桂さん、薩摩はまだ幕府側ですが、時が来たら同盟を結んでくださいね。薩摩と同盟を組むのは絶対必要です」

「薩摩とか……う~ん…今はまだ、その時では無い。という事だね……?」
と、桂。

「はい、今はまだその時の為に周りを固めて行くのが大事です。攘夷ではありません」

「……わかった。無駄な争いは避けるべきだね。勢いを付けすぎた同志逹をどう抑えるか……。会津と壬生浪も邪魔だし」
と、栄太。

「栄太と玄瑞も行動は慎重にするんだ。新しい国を作るには、君達の力は必要不可欠。幕府がそれを認めない以上は……異国と戦をしている場合ではなかろう」
と、桂。

「18日以降は、壬生浪士組や会津は血眼になって桂さんと玄瑞さんを捜すはずです。栄太は顔が割れて無いけど気をつけて。捕まっちゃ嫌です…」


「大丈夫、僕達は馬鹿じゃないから」
栄太は麗美の頭を撫でる、、、

「大人しくしとるのは性に合わんが仕方ないな…」
柔らかく笑う玄瑞。


(とりあえず、分かってもらえて良かった…)





麗美が安心していると、翠蓮が口を開いた。

「麗美様が先の世から来たって…
ほ、本当だったのですねっ?!」

「そうだよ。あ!未来から持ってきた綺麗な布があったよな。麗美、今度翠蓮にも見せてやったら?」
と、栄太。

(綺麗な布……って何? )

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