テキストサイズ

《Eternal bells…… 》

第16章 島原とカステラ

高杉と麗美は島原方面に向かっていた。


仲良く腕を組み歩く二人。


「そんな事があったとはな。でも、佐々木はこっち側でも沖田は違うだろ?もう関わるなよ」

「う~ん…何度も助けて貰ったし、本当に優しい人だから、無視とか出来ないよ…」


「お前はそういう奴だもんな…でも、
栄太に心配かけるなよ。
で、卵買って何を作るんだ?」

「かすていら・もどきを作るの♪梅さんが帰って来たら作ろうと思ってて」

「かすていら作れるんかっ!?」
キラキラ☆

「本物は無理だよ?本当は牛乳も欲しいけど、横浜行かなきゃ買えないからねぇ」


「さっき、栄太から聞いたけどよ…
俺も攘夷だけじゃ駄目だと思ってた。異国には勝てねぇ…でも、祖国の役人共は何もわかってねぇんだ」


「だから梅さん逹は長生きしてもらわなきゃ♪頼り無い人には任せちゃ駄目~。という事で、これからは食生活きちんとしないと♪」
ニカッと笑い、卵屋に走って行く。


麗美の説得により、過激派の高杉と玄瑞も桂や栄太の様に冷静な考えに変わりつつあった…。
麗美が関わった事によって動乱の世がどうなって行くのかはまだ誰も知らない…



ーーーーー


新選組屯所ー
土方の部屋。



「総司、最近お前おかしいぞ?何があった。毎日稽古で暴れてたら、隊士が使い物にならなくなるだろ」

「煙い部屋ですね~。たまには換気したらどうですか?」
笑って言う総司。

「話を反らすな!稽古で暴れて、終われば部屋に籠って、夜もふらふら出て行って…何してんだよ…」

「隊務をちゃんとしているんだから、別にいいでしょう?土方さんだって、いつも島原行ってるじゃないですか!!」

「お前……島原行ってたのか?
好きな女がいたんじゃ…?」
驚く土方…

「私の事は見てくれないんです…。
他の人を抱けば、忘れられるかと思って…でも、無理なんです…」
ガクッと項垂れる…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ