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《Eternal bells…… 》

第16章 島原とカステラ

「玄瑞、まだ辞めさせてないんか?」


「俺には関係無いって言われたからな…」
(俺だって、色は売って欲しくない…)

「何の話だ?」

「芸妓さんを辞めさせるって事?」

「翠蓮は、色を売って密偵しとる。
秋月は会津の奴だ…毎晩来てる」
俯く玄瑞…

「だから、毎日来てたんでしょ?」
と、栄太。


玄瑞が毎晩島原に来ていたのは、翠蓮が心配だったから…秋月が本気になり、身請けをしたいと女将に話を持って来たのだった。



(翠蓮が色を……)

ショックだった、好きでも無い人に毎晩抱かれるなんて…


「麗美の前で話す事じゃねぇだろ。
行くぞ…」

高杉は麗美を連れて座敷を出る…



「女将と少し話して来るから、此処で待っとってくれ」

入った部屋には絹の艶やかな絹の布団が敷いてある。

(なんか落ち着かないな…生々しい風景だよこれ。厠でも行こう…)

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