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《Eternal bells…… 》

第16章 島原とカステラ

翌朝ー



ーチュッ…
腕の中で眠る麗美に口づけをする…

「ん…栄太…おはよ…」

「おはよう♪寝坊助さん」
ギュッと抱き締める…

(栄太の心臓の音……)
ートクトク……



栄太は今、長州と幕府の仲を譲り合って和解させようとしている…。今回もそのための江戸行き。幕府の内部がバラバラな今は、栄太の提案が実現するのは難しいけど……頑張っている栄太がやっぱり好き……




ートクトク…

「麗美は…ずっと僕と一緒に居てよ…?」

「ずっと…一緒に居たい…」

ずっと一緒に居たい。出来る事なら…
でも、『一緒に居る』と言いきれなかったのは、いつかは未来に戻ってしまうかもしれない不安があったから。
私の髪は伸びていない……私だけ時間が止まっている…。



(それでも……)

麗美は布団から出ると、畳まれた自分の着物の間から、朱色の袋を持って戻った、、


ーモゾモゾ…
「栄太、これでずっと一緒」
ーチリン…


麗美は繋がった2つの金の鈴を、栄太に見せた、、

「金の鈴……?綺麗だね」
ーチリン…チリン
指で鈴を揺らす、、


紐を解いて、黒い紐の方を栄太に渡す…

「これは栄太のだよ。この鈴を持ってる二人は永遠に一緒なんだって。ここに来る前に、叔母に貰ったんだ…。
愛する人に渡しなさいって」

「………僕が貰っていいんか?そんな大切な物を…」

「栄太に持ってて欲しい…駄目?」
不安気な顔をする…


「駄目な訳ない、嬉しいっちゃ…。ありがとう」
大切そうに鈴を握り 、麗美を抱き締めた、、



「約束だよ、ずっと隣に居るって……」


「うん、約束………」


ーチュッ……



朝焼けの中、寄り添って帰る二人の腰元では金の輝く鈴が揺れていた、、、

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