
《Eternal bells…… 》
第17章 君がため
(脅えた目…放っておける訳ない…)
「でも…こんなケガで熱もあるし…」
「……ハァハァ……おいは……人斬りハァハァ…構うな…」
そう言い、また目を閉じてしまった、、
(此所で看病するしかないか……)
持ってきた布団を掛け、手拭いで頭を冷やす。
そして、診療所へ薬を貰いに出かけた。
通りに出ると、浅葱色の羽織、、、
(最近多いな…)
「麗美さん!何してるんですか?」
走って来た総司。
「お久しぶりです。巡回ですか?」
(元気そう…芹沢さんの事は無事に終わったのかな…?)
「はい、そうなんですよ♪ずっとお礼を言いたくて。まさか麗美さんだと思いませんでしたよ…。どうして芸妓なんてしてたんですか?」
どうして暗殺を知っていたのか…知りたかった総司…。
「あ……三味線が弾けるから、あの日だけ知り合いに頼まれ『総司~またサボり……って、紹介しろよ!』
同じ羽織の凛々しい顔の男が来る。
「嫌ですよ……近寄らないでください!」
麗美を隠す総司。
「いいじゃねぇか~、俺は原田佐之助だ、いやぁ~やっぱり別嬪だなこりゃ」
近寄り顔をじーっと見る佐之助。
(原田佐之助…この人が…。
あの人大丈夫かな…)
「あの、私用事があるから行きますね。じゃあ、また♪原田さんもさようなら♪」
(急がなきゃ……)
「あ!麗美さん!」
(佐之助さんに邪魔されました…許せませんね……フフッ…)
「佐之助さん、巡回終わったら稽古に付き合ってください♪嫌とは言わせませんよ♪」
「え゙っ?!俺は今日は用事が…」
(目が笑ってねぇよ…)
「近藤さんの大福盗んだ事、土方さんにばらしましょうか?…ニヤッ…」
「お付き合いさせてください……」
