テキストサイズ

《Eternal bells…… 》

第17章 君がため

旅籠に戻りお粥を作って空き家に向かう、、、


(まだ熱が高い……)

汗を吹いて冷たい手拭いを頭に乗せる、、

「……んんっ…何しに来たんじゃ!……ハァハァ放っておけと……ハァッ…言ったき……」

「嫌です!元気になるまでは私が看病しますから……私は貴方の敵じゃない。安心してください。」

「……おいが……ハァハァ怖くないんか……人斬りじゃぞ……ハァハァ…」

「怖くないです!…今は早く元気になる事を考えてください。お粥食べられますか?」


(このおなごはなんじゃ…?…おいなんかに優しくするな…おいは捨てられたんじゃき…)


青年を支えながらゆっくり起こす、、

「お水飲んで…」
湯飲みを口元に運んで飲ます、、

ーゴクゴク…

「少しでもお粥食べてください…大丈夫ですか?」
ーフゥ~フゥ~
冷まして口元に運ぶ、、

ーパクッ…モグモグ…


(う…うまい…)

卵が入ったお粥……久しぶりに口にした食事に、青年は必死に食べる…
そんな姿に嬉しくなる。


「熱冷ましの薬です、飲んでゆっくり休んでください。私がついてますから…」


食事をして薬を飲んだ青年は、横になると再び眠りに落ちた…


一度旅籠に戻り、夜更けに空き家に戻ると、ずっと青年の側についていた…



空が少し明るくなる頃、青年は目を覚ます、、
掛けられた布団の側には、座ったまま眠る茶色い髪の女、、

(ずっと居たがか…?髪の色…異人か…?)


「…クシュッ!…」
くしゃみで目を覚ます。

「あっ…具合はどうですか…?」

「……楽に…なったき……」

「良かった……。でも、まだ安静ですよ。また後からお粥持って来ますね。
一度旅籠に戻ります。ちゃんと寝ててください♪」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ