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《Eternal bells…… 》

第22章 夢の終わり

「さあ行きますよ♪あぐりさん、ではまた」
ぐいぐいと麗美を引っ張って行く総司…




「あっ!!…」

あぐりは麗美の不安気な顔を見逃さなかった。ずっと行方不明だった麗美と総司が何故一緒にいるのか…。胸騒ぎがしたあぐりは、二人の後を隠れながら必死について行く…

(ばれたらどうしよう……)

嫌な汗が止まらない…




すると、、

二人は高い植木に囲まれた一軒の屋敷に入って行った…




(どうして沖田さんが?!!!)

ただならぬ不安が込み上げる…


(誰かに早く知らせないと!!)

あぐりは咄嗟に走り出した…






ーーーー





長州藩邸の道場ー


ーパンパンッッ!ドドッ…ドドドッ

パンパンパンッ!…バンッッ!

…ハァハァ…ハァ…



栄太と晋作は激しい稽古をしていた…




ドドドドド……
ーガラッ!!


「姫様が!見つかったきぃぃ~~!!」
佶摩が飛び込んで来る。


ー…シ~ン……



「「なんじゃとぉぉ~~~?!!!」」
栄太と晋作は叫んだ。

「姫様の友達じゃちゅうおなごが、門前でわめいちょったき!早よう!こっちじゃ!」
ーダダダッ
焦って走って行く佶摩。


ードドドドド…
その後を二人も追いかけた。


藩邸の門に行くと、門の内側で取り乱すあぐりの姿…

「あぐりちゃん!麗美はっ?!」
栄太が駆け寄る。

「栄太さんっ!早く!麗美さんがっ!グスッ」
興奮しているあぐり。


「あぐりちゃん落ち着け。大丈夫だからな…中で話は聞くぜ。佶摩!玄瑞と桂さん達に伝えて来てくれ!」


「…わかりました…グスッ…」


「おいは行ってくるぜよ!!」
佶摩は飛び出して行った。


あぐりを連れて、急いで藩邸へ入る二人…
瞳には怒りが渦巻いていた…
これから起こる事を予感させるかの様に…

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