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《Eternal bells…… 》

第25章 桜香先生

女二人がキャッキャとお喋りする中、
以蔵は周りを見張りながら無言で
団子を食べていた、、


「愛次郎さんとも上手くいってるんだ
ね♪…あ!その櫛!もしかして…?」


あぐりの髪の上には赤漆の櫛。


「はい///今はまだ無理だけど、夫婦に
なる約束を…//」
両頬に手を当てて話すあぐり。

「そうなんだ~♪それなら…早く二人
が祝言あげられる様に、早く国を変え
なくちゃね…。あぐりちゃんの
白無垢姿を早く見たいな…♪」
キラキラ☆

「でも…私達は身分が違うから…
夫婦にはなれないんです。
それでも、愛次郎さんの気持ちだけで
充分幸せなんです…」
ニコッ♪

「身分なんて無くなるから大丈夫。
好きな人同士で夫婦になれる国に
なるから…」



私と栄太も今のままでは正式に夫婦に
はなれない…武士と町娘が一緒になる
事は出来ない以前に、何より私は…
身分を証明出来ないから。
この時代で生まれていないから…。


「あっ!桜香さんも櫛!栄太さんに?」
ニヤニヤ♪


「うん…///正式な申し込みはまだ
だけど…//」
照れ照れな麗美さん。



(いい加減に諦めんといかんの……)

栄太から貰った櫛だった…
それがわかった以蔵…少し胸がチクリ
と痛んだが、二人の幸せを祈ろうと
心に決めたのだった…それでも、
以蔵の切ない恋心はまだ暫く消せない
のだが…。

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