《Eternal bells…… 》
第25章 桜香先生
「…コソッ…それでね、愛次郎さんの非番
の日わかる?愛次郎さんに話したい事
があるの。旅籠に来てもらうのはお互い
危ないから…あぐりちゃんの家とかで
話したいんだけど…いいかな?」
池田屋事件に向けて、麗美は動き出す…
「…コソッ…はい、家で大丈夫ですよ。
次の非番がわかったら私が旅籠に
教えに行きますね」
(旅籠はやめた方がいいかな…
あぐりちゃんの為にも)
「…コソッ…私、明日から四条河原の桝屋
の隣の武具屋にいるから。旅籠より
そっちが良いかも」
「…コソッ…わかりました」
ないしょ話をしていると…
「…コソッ…壬生狼じゃ…」
以蔵が呟く…
空気が張り詰める、、
三人は息を潜めた、、
ーゾロゾロ……
(総ちゃん……!)
巡回中の一番隊が店の前に差し掛かる…
総司達はそのまま通り過ぎて行く…
「……コホコホッ…コホッ…」
「沖田さん、風邪ですか?」
「咳だけですけどね。直ぐに
治りますよ」
ーゾロゾロ…
ー!!!!
(嘘……総ちゃん…咳してた……
そんなっ…!)
私の頭の中に浮かんだのは…『労咳』
わかってた…総ちゃんが労咳を発症
する事……でも…私には何も出来ない…
麗美は俯いて下を向いたまま、、
「ふぅ~…緊張しました…。
私、あれ以来、沖田さんが怖くて」
と、あぐり。
「あぐりさんも、壬生狼には関わら
ん方がいいがじゃ…」
と、以蔵。
「…………。」
「桜香さん…?どうしましたか?
怖くて具合が悪くなりました…?
顔色が良くないです…」
心配そうなあぐり…
「桜香…?どうしゆう…?」
以蔵も心配になる…
「…ん?大丈夫、何でもないよ。
少し緊張しただけ♪」
ニコッ♪
「…本当に大丈夫ですか?」
(また心配かけちゃった…私、駄目だな…)
「本当に大丈夫♪
さあ、そろそろ帰ろうか…?」
「そうじゃの、あぐりさんも送って
行くがじゃ」
あぐりを送り、旅籠に戻った麗美は
それから夕刻まで台所に籠り、
黙々とカステラを作っていた…。
何かをして気を紛らしていないと、
総司の事を考えて苦しくなるから…。
の日わかる?愛次郎さんに話したい事
があるの。旅籠に来てもらうのはお互い
危ないから…あぐりちゃんの家とかで
話したいんだけど…いいかな?」
池田屋事件に向けて、麗美は動き出す…
「…コソッ…はい、家で大丈夫ですよ。
次の非番がわかったら私が旅籠に
教えに行きますね」
(旅籠はやめた方がいいかな…
あぐりちゃんの為にも)
「…コソッ…私、明日から四条河原の桝屋
の隣の武具屋にいるから。旅籠より
そっちが良いかも」
「…コソッ…わかりました」
ないしょ話をしていると…
「…コソッ…壬生狼じゃ…」
以蔵が呟く…
空気が張り詰める、、
三人は息を潜めた、、
ーゾロゾロ……
(総ちゃん……!)
巡回中の一番隊が店の前に差し掛かる…
総司達はそのまま通り過ぎて行く…
「……コホコホッ…コホッ…」
「沖田さん、風邪ですか?」
「咳だけですけどね。直ぐに
治りますよ」
ーゾロゾロ…
ー!!!!
(嘘……総ちゃん…咳してた……
そんなっ…!)
私の頭の中に浮かんだのは…『労咳』
わかってた…総ちゃんが労咳を発症
する事……でも…私には何も出来ない…
麗美は俯いて下を向いたまま、、
「ふぅ~…緊張しました…。
私、あれ以来、沖田さんが怖くて」
と、あぐり。
「あぐりさんも、壬生狼には関わら
ん方がいいがじゃ…」
と、以蔵。
「…………。」
「桜香さん…?どうしましたか?
怖くて具合が悪くなりました…?
顔色が良くないです…」
心配そうなあぐり…
「桜香…?どうしゆう…?」
以蔵も心配になる…
「…ん?大丈夫、何でもないよ。
少し緊張しただけ♪」
ニコッ♪
「…本当に大丈夫ですか?」
(また心配かけちゃった…私、駄目だな…)
「本当に大丈夫♪
さあ、そろそろ帰ろうか…?」
「そうじゃの、あぐりさんも送って
行くがじゃ」
あぐりを送り、旅籠に戻った麗美は
それから夕刻まで台所に籠り、
黙々とカステラを作っていた…。
何かをして気を紛らしていないと、
総司の事を考えて苦しくなるから…。