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《Eternal bells…… 》

第26章 尊王

翌日ー


桝屋の二階、、
昨日の面々が難しい顔で話している…



「なにを考えとるんだっ?!薩摩と手を
組むだと?!薩摩は佐幕側だろうがっ!」
と、女好きが叫んだ。


栄太はニヤリと笑う…

「本当にそうかな…?今や幕府側も腹の
内はばらばらだ。僕達にとって邪魔なんは一橋派…」


「それは…会津と桑名の事か…?」
と、宮部さん。

「流石、宮部さんですね。
今のままでは、一橋公が実権を握って朝廷
まで動かしよる。それで新政府を作って開
国しても身分差別や民の生活苦が変わる筈
がない。幕府の体制自体を根本から崩さんと、国は変わらん」


「「「……チーン……」」」

栄太があまりにも壮大な事を話した為、
松田さんとその他はついて来れなかった…


「ほぉ…して、具体的にどうするんだ?」
宮部さんは興味深々。

「いずれは大政奉還させて、全て一から
新政府を創るんじゃ。幕府には口出し
させんけどな…」
ニヤッ…


「「「たっ…大政奉還だとぉ~?!!」」
松田さんプラス2は発狂。


「あっはっはっはっ!!
最高だ!最高だぞっ、栄太郎。
本当に実現したならば…寅次郎も
手を叩いて喜ぶだろう…。私も仲間に
入りたい気持ちもあるが、それはお前達
に任せよう。必ず実現させるんだ。
私達は違う形で協力するよ。思う存分
好きにやりなさい」
穏やかに微笑む宮部さん。



栄太達が薩摩と組んで為し遂げようと
している事…それは麗美も知らなかった。
先を知っている桂達の維新革命党が
目指す大政奉還…それは、忠実で龍馬が
実現させたものとは全く違う意味のもの
だった…そんな龍馬もこの大政奉還の為、
駆けずり回っていた。



栄太が帰った後、、



「宮部さん…我々も負けておれんです。
我々もあの計画を成功させて、一気に勢い
をつけるんじゃー!」
と、松田さんが雄叫びました。


「「やるんじゃ!!」 」
とその他2人も雄叫びました。


「あれの手配は順調かな?古高さん…」
と、宮部さん。


「順調です…後はいつ決行するかですな」
と、古高さん。


栄太達とは別の所で、池田屋事変の原因
となる計画は確実に進んでいた、、

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