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《Eternal bells…… 》

第5章 餡蜜

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小物屋に入ったあの子を追って店に入ると、項垂れて何かを店主に返そうとしちょった。

勿論、金子を持って無いから買ってやるつもりで今日は連れて来たけど…。
その後、自分でも分からんけどあの子の手を掴んでた…危なっかしいからね…

すれ違う男達が、あの子を振り返る。まあ、髪の色も、髪の結い方も違うから仕方がない。でも、さっきからずっと着いて来よる男だけは…

気に入らんね…。





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「お待ちどうさま、お姉さん初めての顔だから今日は団子もおまけだよ」

「あ、ありがとうございます!
栄太郎さん?餡蜜来ましたよ。お団子もおまけで貰ったし、食べましょう?」
ニコッ♪



(栄太郎さんの機嫌が直りますように…)

「食べさせて、餡蜜」

(はい?それはアーンですか…?)
私が悩んでると、栄太郎さんにさじを渡される。

(やっぱりアーンか…。機嫌が直るなら…)

私は餡蜜をすくい栄太郎さんの口元へ近づける。

ーパクッ

「美味しいですか?」

「団子も」

(栄太郎さん実は甘えん坊……?)
お団子も差し出す。

ーパクッ モグモグ

(ハ…ハムスターみたいっ///
ちょっと…可愛いかも///)

栄太郎さんは私の口元に餡蜜をつき出してきた。
(食べろって事だよね?)

ーパクッ

「美味しぃ~~い♪」
餡蜜の美味しさに思わず顔が綻ぶ。

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