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《Eternal bells…… 》

第5章 餡蜜

お互いに食べさせ合いながら完食。
温かいお茶を飲む…

「美味しかったですね。京の甘味は
最高ですっ♪」

麗美が満足そうにしていると、栄太郎が急にフッと鼻で笑う。

(あの男のさっきの悔しそうな顔いい気味だね…)

栄太郎に睨まれてた幕末ストーカー男は、アーンのやり取りを見て、去って行ったようだ…


「次行くよ…」


機嫌が直った栄太郎さんに連れられて、呉服屋に。
相変わらず手は繋いだまま…

(今日の栄太郎さんどうしちゃったの…?)



「これは…?」
と言いながら、着物を私に合わせる栄太郎さん。

「うん、これ着てみて」

訳も分からず奥の座敷で、着替えさせられる…。



「良くお似合いです。さあ、旦那にも見て頂きましょ」

艶のある黒地に赤い華の振袖姿の麗美、、

「うん、良いね…これとその帯も全部頂戴」

(私の意見無視でお買い上げしましたよ…
買って貰えるだけで、有難いですよね)

再び手を繋ぎお店を出る…

夕焼けで空が橙色に染まっていく、、、




(初めての京の町、楽しかったなぁ♪)


「栄太郎さん、また餡蜜食べたいです」
そう言い栄太郎の顔を見る。

「甘党だな…」



栄太郎が、耳を赤く染めていたのは、夕焼けに邪魔されて麗美は気付かなかった…

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