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《Eternal bells…… 》

第28章 分かれ道

肩を組んで二人は一番奥の部屋へ…


中岡さんと玄瑞さんは顔見知りだったはず。
にしても…ただ会いに来ただけ…?
私はあの日以来、栄太達がこれから何を
しようとしてるのか何も聞かなかった。
栄太は聞けば教えてくれるだろうけど…。
私は皆を信じてついて行くと決めたから。


でも…池田屋事変と蛤御門の変の事を、
私は誰にも話していない。
京にいる攘夷志士全員の行動を、栄太達
が止められる訳はない。実際、栄太達は
開国を目指している。それは攘夷志士達
にとっては裏切りと思われても仕方ない事。
皆が宮部さん達の様に良く知る関係では
無いから…。






以蔵が子供達の元に戻った後、
一番奥の部屋では、、




「まさか、おまんらから薩摩と手ぇ組み
よるっちゅうとは思わんかったぜよ。
長州の者らもいつ爆発しよるかわからんき、
早めに実現したいんじゃが…」
と、中岡。

「国(長州)におる者や、各藩の同志達を
攘夷から俺達の考えに賛同させるには、
薩摩と手を組み向かうべき道を示すべき。
今は藩に隠れて動いちょるが…いずれは
長州藩として俺達は動く」
と、玄瑞。

「長州全体を開国攘夷に変える…っちゅう
事かぇ?そんな事が出来るんか…?」


「出来る。何が何でもやらねばならん。
大丈夫じゃ…梅之助はやると言ったら、
絶対にやりよるけのぉ…。これからが
本番じゃ。宮部さん達が何をしよう
としちょるんかが気になる所だが…」
と、栄太。


「俺達が深入りするんを良く思わん
奴等もいるからな…。同志に狙われる
んは勘弁だ」
と、玄瑞。




そんな話を真剣にしていると、、


ーコンコン…

「お茶をお持ちしました」
と、麗美の声。

「入っていいよ」
と、クールモードな栄太が言うと、


ースッ


「失礼します…///」
頬を染めて入って来る。


(やばいです…何回見ても格好良すぎ
だよ//やっぱり栄太が一番…)
何て思いながら団子とお茶を配る麗美。


(また赤くなっちょる…)
まさか自分を見て赤面してるとは…
思わない栄太君。

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