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《Eternal bells…… 》

第29章 それぞれの秘密事

5月中旬、、

長州藩邸、、


私は桂さんと向き合っている…
部屋には二人だけ…いっくんにも同席
させなかった…。


「どうしたんだい…?何か悩み事でも
あるのかな?何でも私に言いなさい♪」

二人だけで話したいと言われた桂は
頼られている気分で嬉しかった。



「あの…宮部さん達が何をしようと
しているか、桂さんは知ってますか?」


「ん~…宮部さん以外にも沢山の浪士
達が集まっている様でね…私達を良く
思わない人達もいるんだ。だからね、
お互いに干渉せずに、別々に進めている。
私にも分からないんだよ」


(やっぱり…)

「桂さん…これから話す事は、私と
桂さんだけの秘密にしてください…。
凄く大事な事なんです」


桂さんは暫く目を閉じて考えていた…


「……わかった…。約束しよう」


「実は、六月の初めに大きな事件が
あるんです。このまま行けば必ず起き
ます。それには宮部さん達の計画と、
新選組が深く関係しています。
それで……沢山の志士の皆さんを失う
事になるんです…」


ー!!!
「何だって…?!それは…どういう事
かな…?詳しく話してくれるかい?」


「新選組は宮部さん達が何をしようと
しているのか調べているはずです。
それで、古高さんは捕えられ酷い拷問で
最後には自白してしまいます…そして古高さんを助け出す為の話し合いをしている場所に、新選組が一気に踏み込んで…皆…殺されてしまうんです…」


「何だとっ?!そんな事…どうにか阻止
しなければいけない…絶対にだ…。
麗美さん、これは皆に話して阻止した
方がいいのではないかな?」


「宮部さんは説得出来ても他の志士の
皆さんまで止められますか?それに、
古高さんは新選組に目を付けられて
います。宮部さん達の計画、古高さんの
捕縛、長州藩や攘夷派が今以上に立場が
悪くなる事…全てを防ぐには、皆さんは
下手に動いては駄目です!」


「…しかしっ…それでどうやって全てを
止めると言うんだ…?!」



私はずっと考えていた計画を話した…

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