《Eternal bells…… 》
第31章 大切なモノを守る為…
数日後、、
宮部さんや古高さん達が革命党に入って
から、党に入りたいと言う人が増えて
ここ数日ひっきりなしに桝屋には志士の
皆さんが古高さんに会いに来たり、密書
を持って来たりと来客が多い。
さっき中岡さんも来て、晋作さんに頼ま
れていた伝言を伝え、フェロモンからの
文も渡した…
(新選組を上手く騙せて良かった~
これだけ人が出入りしてるとさすがに、
目を付けられたままだとアウトだよ…)
近頃の相棒と化した扇子片手に
少し休憩していると…
「今日も別嬪じゃのぉ~桜香」
(ゲッ…!また来た)
フェロモンさんご来店…最近毎日の様に
来てます。用が無くても絶対顔を出す…
「今日は何ですか?」
笑顔で頑張ります。引き吊らないように…
「お前に会いにきちょるんじゃ…
桜香…松里より満足させるぜ…ニヤッ」
フェロモンがじわじわ近寄って来ます…
(うぅ……危険!危険…!)
「喜右衛門さ~ん!助けて!!」
大声で叫びました。
ースパンッ
「また助さんか…いい加減に…__
喜右衛門さんが呆れながら出て来ようと…
したら…
ダダダダ…!
「桜香っこ!!無事か?!」
大高家から私の声を聞いたいっくんが…
古高さんといっくんは私を庇う様に
立ちはだかった。
「また邪魔が入ったのぉ…
また来る…邪魔が入る程燃えるぜよ~」
「助さん、桜香ちゃんには久輔君が
居るんだ。諦めなさいまったく。
それに木戸さん達にとっても大切な
娘なんだから…自重しなさい」
古高はいつもより厳しく言った。
そんな店内の様子を隅からそっと覗いて
いた女がいた、、
(皆に大切に守られ…あの男に愛され…
綺麗な身なりで…汚れを知らない女…
悔しい…憎い…ウチが持っていない全て
のものを持った女…)
助五郎が出て来る前に足早に去って行く…
ギリギリと歯を食い縛り妬みに歪んだ
顔で…。