《Eternal bells…… 》
第31章 大切なモノを守る為…
その頃桝屋では、、
私は藩邸に帰るいっくんを店先に出て
見送っていた。
「ほんだらなぁ~桜香っこ」
いっくんはいつもの様に手を振って帰って
行く。角を曲がって見えなくなっても、
暫く私はその場に立っていた…。
(今日は帰って来るといいな…)
角を曲がって栄太がひょっこり帰って
来る様な気がして角を見つめていた…。
すると…
「桜香はんですか…?」
一人の女性に声をかけられた…
「はい…何かご用ですか?」
ー!!
(この香り…)
栄太の胸元からしたあの香りが、女性
から漂っていた…
「久輔はんが今朝忘れて行かはったんよ…
大切な物やと困るし、届けに来たんやけど
これ、渡してもらえます?」
女性が差し出した物…それは…
金の鈴だった…。
(どうして……?訳が分からない)
何も言わずに固まる麗美の手に鈴を
握らせるお咲…その目はしっかりと
麗美の腰元で輝く鈴を捉えていた。
(やっぱり…大切な物だったんなぁ…
久輔はん、朝までずっと握ったまま
だったからなぁ…)
「ほな、ウチはこれで…」
お咲は意味深な笑みを浮かべて帰って行く。
(栄太は…毎日あの人の所に…?)
私はその人の後をついて行った…
足が震える…胸が苦しくて、喉が渇く…
それでも真実を知りたかった。
何かの間違いであって欲しかった…。
お咲は麗美がついて来ている事を知って
いた…
(予想通りについて来てくれたなぁ。
ほんま純粋な娘や…深く傷つけてやり
たいくらいにね…)
私は藩邸に帰るいっくんを店先に出て
見送っていた。
「ほんだらなぁ~桜香っこ」
いっくんはいつもの様に手を振って帰って
行く。角を曲がって見えなくなっても、
暫く私はその場に立っていた…。
(今日は帰って来るといいな…)
角を曲がって栄太がひょっこり帰って
来る様な気がして角を見つめていた…。
すると…
「桜香はんですか…?」
一人の女性に声をかけられた…
「はい…何かご用ですか?」
ー!!
(この香り…)
栄太の胸元からしたあの香りが、女性
から漂っていた…
「久輔はんが今朝忘れて行かはったんよ…
大切な物やと困るし、届けに来たんやけど
これ、渡してもらえます?」
女性が差し出した物…それは…
金の鈴だった…。
(どうして……?訳が分からない)
何も言わずに固まる麗美の手に鈴を
握らせるお咲…その目はしっかりと
麗美の腰元で輝く鈴を捉えていた。
(やっぱり…大切な物だったんなぁ…
久輔はん、朝までずっと握ったまま
だったからなぁ…)
「ほな、ウチはこれで…」
お咲は意味深な笑みを浮かべて帰って行く。
(栄太は…毎日あの人の所に…?)
私はその人の後をついて行った…
足が震える…胸が苦しくて、喉が渇く…
それでも真実を知りたかった。
何かの間違いであって欲しかった…。
お咲は麗美がついて来ている事を知って
いた…
(予想通りについて来てくれたなぁ。
ほんま純粋な娘や…深く傷つけてやり
たいくらいにね…)