《Eternal bells…… 》
第31章 大切なモノを守る為…
「お前っ!!桜香ちゃんに何をした?!」
古高は叫んだ…
「……すまん…酒を飲ませ過ぎたがじゃ。
二日酔いが酷い。今はゆっくり休ませて
やってくれ…」
古高に麗美を預ける助五郎…
「お前…桜香ちゃんに手を出してない
だろうな…?」
鋭い目で睨みつける…
すると…
「…助さん…は…なにも…して…ない…ハァ…」
顔を歪めて麗美は言った…
「わかったよ…今部屋に連れて行くからな。……助さん…夕刻ここに来なさい」
古高は麗美を抱き抱え二階に走った…
助五郎は店を出てお咲の長屋に向かう…
すると…走る栄太と鉢合わせた。
立ち止まる二人…そして…
「あんないい女が居てお咲に入れ込む
とは…馬鹿な男じゃのぉ~栄太さんよ…」
栄太を睨みつける…
ー!!
(こいつ…あの女を知っちょるんか…?!)
「どういう意味じゃ…?お前はあの女を
知っちょるんか…?」
「ああ、知っちょるがよ。壬生狼の情報
仕入れる為に金と身体で飼い慣らしちょっ
たからな…」
ー!!!
(こいつのせいで情報が…)
「お前のせいで弱味を握られたんじゃ!
あんな女を好きで抱く訳ないだろうがっ!」
「…それは…どういう事じゃ…?!」
「あの女は抱かんかったら麗美を壬生狼
に売ると言った…__
栄太から全てを聞いた助五郎…
(俺が……原因だな…桜香…すまんかった…)
「…悪かった…俺の責任じゃ…
お咲とあの男は俺が始末する…。
お前は…桜香の側に居てやれ…
全て済んだら俺は…腹を切る…」
目付きが変わった助五郎は、栄太の肩を
ポンと叩き歩いて行った…
(腹を切るだと……?)
麗美が助五郎に抱かれた事を知らない
栄太…気になり後を追いたかったが、
栄太の足は再び桝屋へと向かって行った。