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《Eternal bells…… 》

第32章 色付き花火と垂れ花火



麗美の部屋では、、



「麗美っ!消えたらいかん!……
頼むけぇ…戻っ……っ!!!」



ーキィィィーーン!

必死に麗美を抱き抱える栄太を激しい
頭痛が襲った…


(クソッ………なんじゃっ?!)

それでも意地でも手を離さない栄太…




「「なん……なんで………???」」

以蔵と翠蓮はあり得ない光景に腰を抜か
している…


「どうなっちょるんだ…?!」

玄瑞も驚く中、栄太だけが名前を呼び
続けていた…





ダダダダ…

「栄太!!これ見ろっ!!」

晋作が凄い勢いで持って来た懐刀…



「「ひっっ…かっった…」」

ーバタバタ…

以蔵達はそれを見て気絶した…



懐刀は赤白く光ったり青白く光ったりと、
色を変えていた…


(なんで赤く光っちょる…?!)

青白く光った事しかないはずだった…



「玄瑞!ぼーっとしてんじゃねぇ!!
ゆうたって奴に連れてかれるぞ?!
栄太!絶対ぇに帰すな!…ほらよ!」



ーチリン…

晋作は机の上の鈴達を栄太に渡す…


「誰が帰すかっ!!」


栄太は懐刀と鈴達をしっかり握り、きつく
麗美を抱き締める…何度も何度も名前を
呼び続けた…そうする事しか出来なかった…



その間、何度も激しい頭痛が襲う…
脂汗を浮かべながらも諦めない栄太…






そして、、


「……ボソッ…栄太…帰りたい…」




ー!!!
麗美が小さな声で呟くと…懐刀は青白く
閃光を放ち、光が消えた…



「「「麗美っ!!」」」

三人が叫ぶと…


「ん……栄太……喉…渇いた……」

麗美は目を覚ました…


「良かった…っ…」

ーギュ~~ッ……




暗闇の中で栄太が呼んでる声がして、私は
声がする方に走った…急に周りが白く光
って何かに包まれて…


栄太の温もりと匂いを感じて目を開けたら…
やっぱり栄太で…




「水持って来るからな!」

玄瑞は急いで台所へ…


「……はぁ~…危なかったぜ…」

晋作もグッタリ…

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