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《Eternal bells…… 》

第1章 現代

私は部屋に戻り荷造りを始めた。
母の形見でもあるアンティークの茶色く四角い旅行鞄。
少し傷は付いてるけど、私は気に入っている。

叔母の家には私の着物が何着かあるため、洋服はほとんど持たない。
私はいつも叔母の家では着物を好んで着る。

荷造りも済んでリビングでお茶を飲んでいると、家政婦さんが入ってきた。

「お嬢様、京都行きのチケットですよ。午後の便になります」

「唯と会ってそのまま行くから、もう行くね」

「お嬢様…私もお嬢様の味方ですから。真咲様を信じて……」
悲しそうな顔をする…

「ありがとう♪私は大丈夫だから、
心配しないで」

私はこんなに心配かける程暗い顔をして過ごしてたんだと、申し訳無い気持ちになった…



ーーーーー

短大時代に良く通った古い喫茶店。今時のカフェと違ってレトロな雰囲気で好きだった。
私はいつものホットココアを頼む…

ーチリチリン♪

「麗美~♪急に叔母さんの家行くって、また頑固親父と喧嘩~?」

大きくて通る声の彼女、唯(ゆい)は中等部の頃からの親友。私と違って自由に暮らしている。最近は理想の彼が出来たとかで、楽しそう。

「期限付きだけどね。戻って来たら、あのマザコンさんと結納だよ……シュン……」

「あの男か……本当諦め悪いよね。親の力使うなんて最悪!麗美はそれでいいの…?」

(いい訳無いけど……どうにか出来るなら、とっくにしてるよ…)

「本当に唯が羨ましいよ~。恋愛くらい普通にしたいよぉ~…」

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