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《Eternal bells…… 》

第7章 稔麿様

最近、玄瑞さんと栄太は忙しそう…
一人ではまだ外に出してもらえない私は、暇をもて余していた。

窓際で頬ずえをつく麗美、、

(暇だぁ~暇だぁ~外に出たいなぁ…。)

「おい、入るぞ」

ースッ

「高杉さん、返事する前に入るなら、聞く必要無いですよ」
しれっと言う。

「なんだ?栄太が居なくて機嫌が悪いんかぁ?俺にしとけば退屈させねぇぞ」

最近、高杉さんは何かある度に栄太の名前を出してくる…

「高杉さんは嫌です!毎日、旅籠に居たらお婆ちゃんになっちゃいそうですよ…」

「そう言うなよ……今から何処か出掛けるか?付き合う『行きます♪さすが高杉さん』

(単純だな…)

すっかり機嫌が良くなった私は、高杉さんと久しぶりに町に出た、、、



高瀬川沿いを歩いて三条通りをめざす。

「そうだ、麗美は脇差し持って無かったよな?護身用に買っておくか?」

お金の無い私は、何でも買って貰っている。きっと桂さんが、お金を出してくれてるんだけど…
最近は申し訳なくて…。

「使えないから、要らないですよ」

「ダメだ、持っておけ」
真顔で言う。

普段はふざけてばかりの高杉さんが、時々真顔で言う時はNoと言えなくなる。

「は~い。持っておきます」

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