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《Eternal bells…… 》

第8章 春

こっちに来て、初めてのお花見
青空に桜の花びらの色が映えて綺麗…

「麗美はん。飲みが足りまへんなぁ」

(…誰? )
横を見ると、、、

(ゲッ!)
芸妓姿の桂さんが、飲み過ぎてうっとり…

『栄太~』と、隣の栄太を見るけど、知らんぷりして俊輔さんと楽しそうに笑ってる。

「さあ、飲んで♪飲んで♪」
と、湯呑みに注ぎ始める桂さん。

期待の目を向けられて、断れ無い。
諦めてチビチビ飲む私、、

「こらぁ!玄瑞!オラのするめ取るなっ!」

「うるせぇ!おなごの癖に、親父かお前は!」

「ケッ!島原狂いに言われたくないっ!白粉臭いんじゃ!」

「何じゃ?!男女の癖に!悔しかったら、淑やかになってみろ男女!!!」

「………もういい…」
と、急に黙り込む翠蓮。

「な…何だよつまらん」

微妙な二人の空気に気づきもせず、私は酔っ払ってまた…



「栄太~♪離してぇ~♪ウフフッ」
と、俊輔さんに抱きつきそうな私を、栄太は必死に押さえる。

(麗美は飲むと抱きつくんか?飲ませられんな…)


桂さんも潰れ、私も栄太の膝枕でグッスリ眠り、起きた時には俊輔さんは居なかった、、、


ームクッ
「………?私、寝てた?」
起き上がる麗美。

「うん、寝ちょった。俊輔は帰ったよ」

「留学前に、会えて良かったね♪」

「別に…また、会えるし///」
と、言いながらも嬉しそうな栄太。

ーグゥ~
と、私のお腹が…

「お腹空いた…。
私、何か買ってくる。おつまみしか無いし、栄太は何かいる?」

「僕はいらん、翠蓮連れて行けよ。
さっきから、隅で項垂れちょるから」

(本当だ…どうしたんだろ?)

「翠蓮~?どうしたの?」

ーガバッ

「麗美様っ!お団子買いにっ行きましょうっ!」

そして私は翠蓮に引きずられながら買い出しに、、

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